リースバックとは、自宅を売却しながら取引後は新たに賃借人となって、従前と同じ場所で生活を継続するというものです。今後の老後生活を送るにも、現金が不足すると見込まれる場合に他に収入源も確保できない状況にあって、転居しないで日常生活をこれまでどおりに送りたいとのニーズから考案されました。このニーズを可能にする仕組みは、売買契約と賃貸借契約を組みわせるというものです。リースバックの仕組みでは、通常の賃貸借契約が締結されていますが、賃料については普通の場合と異なる側面があります。
買主はリースバックの仕組みを投資案件として採用しているため、相場よりも高い賃料を設定しているというこどです。割高なコストで生活するというのは注意をするべきポイントです。リースバックの特徴のひとつに買い戻し特約をつける余地が残されている点を指摘することができます。売買契約のときに将来において、買いもどすために再売買の予約をつけておくわけです。
とはいっても期間には制限があり、概ね10年以内に権利行使は制限されているようです。仮に将来買いもどすときも、相場よりも割高な価格で購入することになります。リースバックを利用する経済状況で現実的に所有権を回復できるかは、疑問の余地はありますが、子どもが実家での生活を希望し経済的にも余裕があるような状況では可能といえるかもしれません。生活資金を確保したいニーズと投資家のニーズの両者にうまく対応する仕組みといえます。